南大阪 中学受験地図

堺市北野田にある航路開拓舎の日常と、南大阪を中心に中学受験の状況と、それに関する気になる話題を取り上げます。

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◎  気になる 「お買い得」 という見方 

進学先の中学校を探すときには、様々な視点が必要です。
一番気になるのが合格するかどうか。
その結果、合格可能性偏差値が気になります。

また、毎日はどういった生活になるのか。
6年間の長い間、また、人生を構築する上で、影響も受けやすく様々な変化が起こる時期にすごす場所ですから、そういった見方も大切です。

そして、もうひとつは「出口」の問題。
どういった大学へ進学させているのかということですね。
実際、中学受験を志すほとんどの方が意識されている問題だと思います。


そういった「出口」を考えるときに、最近、よく登場するのが「お買い得」という表現です。
ほとんどの場合、「入学時は、それほど難関ではないものの、卒業時には、しっかりした大学進学実績が期待できる」学校というような意味で使われています。

本来、「お買い得」とは「値段は安いが品物は良い」ということですが、受験業界では「入学時の偏差値は低いが、卒業時にはしっかりした実績を上げる学校」といったようなニュアンスでとらえられることが多いようです。

その「お買い得」情報をまとめたのが、雑誌「東洋経済」のHPにある、「中高一貫校・本当のお買い得校ランキング――入りやすくて、しかも中高6年間で学力が伸びる学校はここだ!- 09/07/07 | 17:20」という記事。
記事として掲載されたのはもう少し前になりますから、ご覧になった方もあるでしょう。

詳細については、以下のリンクからご覧いただくとして、「お買い得」の根拠としているのが以下の数値に基づいた計算です。

   まず、入学時(03年度)の偏差値を、日能研(西日本は日能研関西)のデータを基
   準に設定しています。
   ただし、コースがいくつかあったり、入試機会が複数ある場合は、その中で、「入
   試初日の、複数のコース中、最低の数値」を採用しています。
   
   次に、卒業時偏差値ですが、駿台予備校2008年度後期データを利用し、卒業生が合
   格した大学の偏差値を、以下のようにして平均化した数値を利用しています。
   
      具体的には…
      
         A大学  偏差値 65  …8名合格
         B大学  偏差値 60  …5名合格
         C大学  偏差値 55  …6名合格  以上のような場合は…
         
            (65×8+60×5+55×6)÷(8+5+6)=約60.5
   
   このふたつの数字を比較し、それを「学力伸長度」としています。
   詳細は、こちらからご覧になれます。
   
以下に、東洋経済に掲載された大阪の中学校だけをまとめてみました。

順位 高校 所在地 学力
伸長度
(A-B)
09年卒業時
偏差値
(A)
中学入学時
偏差値
(B)
03年度
中学入学
偏差値
09年度
合格者数 卒業生数
5 大谷 大阪 13.3 51.3 38 35 452 285
6 大阪薫英女学院 大阪 12.9 50.9 38 36 378 293
8 履正社 大阪 12.1 52.1 40 39 749 394
10 大阪桐蔭 大阪 10.9 52.9 42 50 1229 704
11 金蘭千里 大阪 10.6 54.6 44 44 383 150
13 帝塚山学院泉ヶ丘 大阪 10.3 52.3 42 42 408 250
14 明星 大阪 9.9 53.9 44 49 881 389
18 関西大倉 大阪 8.5 51.5 43 38 1107 493
20 清風 大阪 7.8 52.8 45 41 1315 691
22 高槻 大阪 7.5 55.5 48 53 627 260
22 開明 大阪 7.5 52.5 45 44 550 252
30 大阪女学院 大阪 5.9 51.9 46 42 448 296
57 四天王寺 大阪 2.1 54.1 52 53 1007 52.4


さて、このデータはどう読めばいいのでしょうか。
例えば、大谷について見てみると、入学時の偏差値は入試初日の英語コースの偏差値。
これを、医進・特進・英語の全コースを含んだ卒業生の合格大学の偏差値と比較していることになります。
帝塚山学院泉ヶ丘(医進+特進A+特進B)・清風(理Ⅲ+理数+標準)なども同じような事情です。
入学時偏差値では「もっとも低い数値」を採用しているために、学校の実力が正確に反映されていないように思います。

また、「偏差値」も、万全の切り口とはいいにくい。
母集団が変われば、数値が変わってくるわけで、模試によって合格基準偏差値が違うのもそういったことが原因です。

さらに、上記のデータでは、入学時の基準偏差値という、たくさんの生徒さんの結果の中に、すっと1本の線を引くように定めた偏差値と、対象大学などをしぼっているとはいえ、全卒業生の合格大学を集計し平均化した偏差値を比較しているわけで、あまり意味はないように思います。

その例として、上記の表には記載していない大阪星光学院は、以下のような数値になっています。

高校 所在地 学力
伸長度
(A-B)
09年卒業時
偏差値
(A)
中学入学時
偏差値
(B)
03年度
中学入学
偏差値
09年度
合格者数 卒業生数
大阪星光学院 大阪 -2.2 58.8 61 63 461 220


学力伸長度が「-2.2」です。
これを意味のある数字とするなら、星光は受験対象からはずさないといけませんね。

実際は、そんなはずがないわけです。
東洋経済も、そういった面を補うためでしょうか、同じ記事の中に、「大学進学の総合力」をランキングにした表を掲載しています。
そのトップ校がどこで、学力伸長度がどれぐらいになっているかは、見てのお楽しみということで…。

          》》当該ページへのリンク



これから、様々な機会に学校の説明をお聞きになる機会があると思います。
その中で、全体的なシステムが大切なのはもちろんですが、できるだけ「一人の生徒をどう見つめ、どう伸ばしたか」をお聞きになるのも大切なこと。
こういったデータは、学校の概要を見る役に立つかもしれませんが、一人の子供の6年間を追うことはできないからです。
本当の「お買い得」は、値段だけではなく、中身に満足できるもののはず。
「わが子」のためのお買い得を考え抜いてください。




   》》》東洋経済
       「中高一貫校・本当のお買い得校ランキング ――入りやすくて、しかも中高6年間で学力が伸びる学校はここだ! - 09/07/07 | 17:20」



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